投球フォームとメカニズム|広島のスポーツ整体院が解説する肩・肘の痛み予防法
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はじめに:投球フォームの重要性とは?
野球の投球動作は、多くの方がご存じの通り、手や腕だけで行う動きではありません。下半身から上半身、そして指先までを連動させた全身運動です。しかし、柔軟性が低下していることを気付かないまま投球を続けてしまうと、フォームが崩れ、肩や肘に過度な負担がかかり、痛みやパフォーマンス低下に繋がります。
当スポーツ整体では、広島で野球に打ち込む選手の皆さまに向けて、投球動作の改善とケガの予防を目的とした調整を行っています。まずは投球のメカニズムを正しく理解し、正しい動作を身につけることが、プレーを続ける第一歩です。
投球フォームに必要な技術と身体の使い方
投球は「なんとなく」できても、投球動作を分割して説明できる方は非常に限られます。より詳しく具体的に説明できる内容は、あなたが今までの経験で培ってきた投球の技術です。以下のような疑問を感じたことはありませんか?
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投球のどこが悪いのか説明できない
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自分のフォームの変化に気づかない
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ケガをしているのに原因がわからない
投球では、「体重移動(重心の使い方)」「下半身と上半身の連動」「腕のしなり」など、身体全体を効率よく使う技術が求められます。これら基本的なことを理解し、正しいフォームに修正していくことが、肩・肘の痛みを防ぐことやパフォーマンスを高めるカギになります。
痛みの原因は“柔軟性不足によるフォームの崩れ”
肩や肘の痛み、ボールの伸びが悪い、肩や腕の張りなどの症状は、投球動作を正しく行えていないサインです。多くの方が「痛む場所が問題」と考えがちですが、本当の原因は関節が十分に動いていない柔軟性不足にあることがほとんどです。
よくある問題点:
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肩甲骨や股関節の動きが悪い
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関節の柔軟性が低下している
- 体幹が安定していない
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カラダのメンテナンスが十分にできていない
痛みやパフォーマンス低下を防ぐには、定期的なコンディショニングチェックと全身調整が効果的です。
投球動作を6つのフェーズに分解
① ワインドアップ期:(投球開始の準備動作)
② コッキング期:(胸郭を最大限にひねる)
③ アクセレレーション期:(腕を振って加速させる)
④ リリース期:(ボールを手から放つ)
⑤ ディセレレーション期:(腕の減速)
⑥ フォロースルー期:(腕を振り切る)
それぞれのフェーズで正しいカラダの使い方ができていないと、肩や肘への負担が蓄積し、パフォーマンスの低下や、野球肩・野球肘といったケガにつながるリスクが高まります。
① ワインドアップ期(Wind-up Phase)

動作のスタート:姿勢・重心移動がカギ
このフェーズは、投球動作の始まりで、軸足で立ち、反対の前脚を持ち上げる動きです。
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ポイント:
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軸足でバランスよく立つこと
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股関節の柔軟性と体幹の安定性
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重心の位置と移動
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股関節や胸郭の柔軟性が不足していると、背中が丸くなったり、カラダの軸がブレたりして、次の動作へのスムーズな移行が妨げられます。この段階からすでにフォームの崩れが始まっていることも多いです。
② コッキング期(Cocking Phase)

肩への負担がもっとも大きくなるフェーズ
コッキング期では、前脚が地面に着地し、肩が最大外転(腕を後方に引く)されるまでの動作です。
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アーリーコッキング期(Early Cocking):前足が着地するまで
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レイトコッキング期(Late Cocking):着地後から最大肩外転まで
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重要な部位:
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股関節の可動性
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肩甲骨・肩関節の可動性
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胸郭の可動性
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この時、胸郭や肩甲骨の回旋が不足すると、腕だけが後方に引かれるような動きが強調され、肩関節前方に大きなストレスがかかります。野球肩やSLAP損傷などは、このタイミングで起こるケースが非常に多いです。
③ アクセレレーション期(Acceleration Phase)

ボールを加速させる力を生み出すフェーズ
最大肩外転外旋の状態から、リリース(ボールを離す)までの動作です。いわば、「投げる力を一気に出す」瞬間。
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求められる動き:
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骨盤の回転と先行動作
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股関節→胸郭→肩→腕へとエネルギーを伝える連動性
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肩甲骨の動きと腕のしなり
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柔軟性が得られていないと、腕に頼って無理にボールを加速させる形になるため、肩・肘への過剰な負担がかかり、インピンジメントや肘の靭帯損傷(内側側副靭帯損傷)のリスクが高まります。
④ リリース期(Release Phase)

ボールを手から放す、最も繊細なフェーズ
アクセレレーション期で加速したボールを指先からリリースする瞬間です。
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見逃しがちなポイント:
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手首・指の使い方
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ボールを放すタイミングの安定性
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上半身の軸の保持
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この動作が乱れると、指先でのコントロールが失われて球速・コントロールが低下します。また、全身の連動が崩れていると、リリースの精度も不安定になり、無意識のうちに肩・肘に力が入ってしまいます。
⑤ ディセレレーション期(Deceleration Phase)

最も負担が大きい、見落とされがちなフェーズ
ボールを離した直後、投げ終わった腕の減速動作です。
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影響を受ける部位:
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棘下筋・小円筋など肩の後方筋群
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肩甲骨の安定性
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体幹の回旋ストップ機能
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リリース後、腕の減速を筋肉の力だけで行うと、肩後方の筋肉や腱に過剰な牽引ストレスがかかり、肩の後部痛・腱板損傷の原因になります。このフェーズこそ、しなやかなフォームと柔軟性が試される部分です。
⑥ フォロースルー期(Follow Through Phase)

動作の完了、次の動きへの準備
投球後、腕を振り切り、全身で動作を終えるまでのフェーズ。カラダをバランスよく前に移動させ、体勢を整える動作です。
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注目すべき点:
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下半身の追従性
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股関節・胸郭の柔軟性
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反動を抑える筋力と体幹の安定性
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柔軟性が不足している選手は、腕の力が抜けず、ムチのようなしなりが出にくい傾向にあります。美しいフォロースルーは、全身の柔軟性と安定性のバランスが整っている証拠です。
野球肩・野球肘の原因とスポーツ整体によるメンテナンス
原因は肩・肘だけじゃない
野球肩や野球肘の根本原因は、肩や肘だけの問題ではありません。実際には以下のような全身のバランス不良が原因です
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胸郭や股関節の回転不足
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肩関節・肩甲骨の柔軟性不足
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不安定性からくる筋肉・腱・関節への過剰なストレス
投球フォームの乱れが続くと、腱板損傷・関節唇損傷・靭帯の緩みなど、複数の組織に損傷が起こるリスクが高くなります。
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