野球肘の原因と根本改善|広島のスポーツ整体フィジカルデザイン
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野球肘の原因と根本改善|広島のスポーツ整体
フィジカルデザイン
症状のサインから根本改善、再発予防まで。野球肘のすべてがわかるページ
「病院で異常なしと言われたのに、投げると肘が痛む」という悩みを抱える選手は少なくありません。このページでは、野球肘の症状から原因、根本改善へのアプローチまで、理学療法士の視点で網羅的に解説します。
WHAT IS IT
野球肘とは
野球肘とは、投球によって肘に痛みや違和感が出る状態の総称です。「野球肘」はよく耳にする言葉ですが、正式な病名ではありません。肘の内側・外側・後ろ側など、痛む場所によって、傷んでいる組織や病名が異なります。
少年野球の選手からプロ選手まで、投球を行う幅広い年代に起こる可能性があります。「肘が痛い」とひとくくりにせず、どこに、なぜ負担がかかっているのかを見極めること。それが、改善への第一歩です。
痛みを放置するとどうなるか
「休めば治るから大丈夫」そう思って、肘の痛みを繰り返していませんか。休めば痛みが治まっても、投げるとまた痛む場合は、肘への負担が軽減していない可能性があります。そのまま投げ続けると、症状が悪化することもあります。
とくに成長期は、骨や軟骨が発達途中のため注意が必要です。「そのうち治る」と我慢せず、痛みを繰り返すときは早めにご相談ください。
このページの内容
SECTION 01|SYMPTOMS
野球肘の症状とサイン|痛む場所が、原因を教えてくれる
野球肘の痛みは、痛む場所によって大きく3つのタイプに分けられます。
肘の内側、外側、後ろ側です。
内側は引っ張られる負担、外側は骨どうしがぶつかる負担、後ろ側は肘が伸びきるときの負担。痛む場所がわかれば、肘にどんな負担がかかっているのかが分かります。
「投げると、肘の内側がズキッとする」
「痛くはないけれど、肘が伸びきらない」
同じ「肘の不調」でも、この2つはまったく別のサインです。
とくに肘の外側は、痛みが軽いまま進むことがあります。
まずは、自分の肘がどのタイプに近いのかを確認していきましょう。
内側の痛み(もっとも多いタイプ)
野球肘の中で、もっとも多いのが肘の内側の痛みです。
ボールを投げるとき、肘の内側は強く引っ張られます。
肘が下がった投げ方になると、この負担はさらに大きくなります。
負担が積み重なると、投球中や投球後の痛みにつながります。
内側上顆障害(リトルリーグ肘)
「投げているときだけ痛い」「投げた後、じわっと痛む」
成長期の選手に多い、肘の内側にある骨の出っ張り(内側上顆)が痛むタイプです。休むと痛みが落ち着くことが多いので、見過ごされがちです。痛みを繰り返しながら投げ続けると、痛みは少しずつ強くなります。やがて、日常生活の中でも痛むようになることがあります。
内側側副靭帯損傷
「投げた瞬間、肘の内側に鋭い痛みが走った」「肘が抜けたような感じがした」
内側側副靭帯とは、肘の内側で、関節がぐらつかないように支えている靭帯のことです。投球の負担が繰り返しかかることで、この靭帯が傷ついた状態です。進行すると、「思い切り投げられない」「球速が落ちた」といった変化も出てきます。傷み方によっては手術が必要です。その場合、競技復帰までには長いリハビリ期間がかかります。
骨端線離開・裂離骨折
「投げた後、肘の内側に強い痛みが出た」
成長期の小中学生に起こりやすいケガです。成長期の骨の端には、骨が伸びるための軟らかい部分(成長線・骨端線)があります。投球で筋肉や靭帯に強く引っ張られると、この成長線がずれたり、骨の一部がはがれたりします。ずれが大きい場合は、手術が必要になることもあります。
尺骨神経障害
「小指と薬指がしびれる」「指先の感覚が、なんかおかしい」
肘の内側には、小指と薬指の感覚につながる神経が通っています。投球で繰り返し負担がかかったり、神経が圧迫されたりすると、指にしびれや違和感が出ます。肘の痛みより先に、指の違和感が最初のサインになることもあります。
外側の痛み|「少し違和感がある」だけでも要注意
肘の外側の痛みは、内側より数は少ないものの、とくに注意が必要なタイプです。
始まりは「なんとなく違和感がある」「投げた後に少し痛む」程度のことがほとんどです。
痛みが軽いため、気づかないうちに進んでしまうことがあります。
「たいした痛みじゃない」と感じるときこそ、確認するタイミングです。
離断性骨軟骨炎
「肘が伸びきらない」「曲げ伸ばしのとき、何かが引っかかる」
成長期の野球選手に多いケガです。投球のたびに肘の外側で骨どうしがぶつかり、関節の表面の骨や軟骨が少しずつ傷んでいきます。初めのうちは違和感だけで、痛みはほとんどないこともあります。進行すると、はがれた骨や軟骨が関節の中で引っかかり、肘が動かしにくくなります。ここまで進むと、手術が必要になることもあります。
滑膜ひだ障害・外側上顆炎
「投げた後も、肘の外側に違和感が残る」
肘の外側に、鈍い痛みや違和感が長く続くタイプです。滑膜ひだとは、肘関節の中にある薄い膜のひだのことです。投球でこのひだが関節に挟まれたり、外側の筋肉の付け根に負担がかかったりして、痛みが出ます。我慢して投げ続けると、症状が長引きやすくなります。
後方の痛み
投げ終わりのフォロースルーでは、肘が勢いよく伸びきります。
この動作を繰り返すと、肘の後ろ側に負担がたまっていきます。
成長期の選手は、骨がまだ発達途中のため、とくに注意が必要です。
肘頭骨端線離開
「投げ終わりに、肘の後ろを突き上げられるような痛みがある」
肘頭とは、肘の後ろにある骨の出っ張りのことです。成長期の選手は、ここにも骨が伸びるための成長線があります。投げ終わりに肘が伸びきる動作を繰り返すと、この成長線に負担がかかります。状態によってはずれが大きくなり、手術が必要になることもあります。
肘頭疲労骨折
「投げた後、肘の後ろの痛みが引かない」「肘を伸ばしにくい」
繰り返しの投球で肘の後ろの骨に負担がたまり、細かなヒビが入った状態です。痛みを我慢して投げ続けると、ヒビが広がって完全に折れてしまうこともあります。「投げた後だけだから」と、そのままにしないことが大切です。
セルフチェック(当てはまる項目を確認してみましょう)
内側タイプに多いサイン
投げると、肘の内側がズキッと痛む
小指や薬指がしびれる、感覚が鈍い
休むと楽になるが、投げ始めるとまた痛む
全力で投げると、肘が抜けるような感じがある
外側タイプに多いサイン(要注意)
肘の外側に、違和感や鈍い痛みがある
肘が完全に伸びない、曲がりきらない
曲げ伸ばしのとき、引っかかる感じがある
痛みは軽いが、ずっと続いている
後方タイプに多いサイン
投げた後、肘の後ろが痛む
フォロースルーで肘が伸びた瞬間、突き上げるように痛む
当てはまる項目が複数のタイプにまたがる場合や、どのタイプか判断に迷う場合は、早めに身体の状態を確認しましょう。
野球肘は、痛む場所ごとに、傷んでいる組織も必要な対応も異なります。
内側は負担の積み重ね、外側は気づきにくい進行、後方は投げ終わりの衝撃。それぞれに見るべきポイントがあります。
「このくらいなら投げられる」ではなく、「いつもと違う」と感じた段階で身体を確認することが、これからの競技生活を守ることにつながります。
SECTION 02|CAUSES
野球肘の原因|なぜ、肘が痛くなるの?
野球肘は、ただ「投げすぎたから」起こるわけではありません。ボールを投げるときは、股関節・体幹・肩甲骨・肩など、身体全体を使っています。下半身で生み出した力を、体幹や肩を通して腕へ伝え、最後にボールへ力を伝えるのが投球動作です。しかし、どこかがうまく動かないと、その分を肘が無理してカバーすることになります。
つまり、「肘を使いすぎた」というより、身体がうまく連動しない状態で投げ続けることが、肘への負担を大きくして、痛みにつながることがあるのです。「肘が痛い=肘だけが悪い」とは限りません。痛みを繰り返さないためにも、肘だけでなく、投げるときの身体全体の動きを見直してみましょう。
原因は、投げ方だけじゃない
股関節が硬い
踏み込んだ足の股関節がうまく使えないと、下半身で作った力を上半身にうまく伝えられません。すると、腕の力に頼って投げる「腕投げ」になり、特に肘の外側に負担がかかりやすくなります。
体幹が安定しない
体幹が投げる動作の軸としてしっかり働かないと、ボールを離すタイミングがズレやすくなります。その結果、肘や肩に余計な力が入り、投げ終わった後も腕だけでブレーキをかけることにつながり、肘の後ろ側にも負担がかかりやすくなります。
肩甲骨が硬い
肩甲骨がうまく動かないと、腕を後ろにスムーズに引けず、「肘下がり」の投げ方になりやすくなります。この状態で投げ続けると、肘の内側が引っ張られるような負担が大きくなり、痛みにつながることがあります。
肩がうまく動かない・安定しない
肩が十分に動かないと、腕をスムーズに振れず、投げるときに肘が下がりやすくなります。また、肩を安定させる力が不足すると、ボールを離す瞬間に肩がぐらつき、力をうまく肘やボールに伝えられなくなります。その結果、肘に余計な負担がかかりやすくなります。
成長期であること
成長期の骨には、「骨端線」という、骨が伸びていくための大切な部分があります。この時期はまだ骨が成長途中のため、繰り返し投げることで骨端線に負担がかかることがあります。特に身長が急に伸びる時期は、身体のバランスが変化しやすく、投球動作にも影響が出やすいため注意が必要です。
成長期の選手への注意
骨の成長が終わるまでは、とくに注意して投球量や身体の状態を管理することが大切です。競技への意欲が高い選手ほど、「これくらいなら大丈夫」と痛みを我慢して投げ続けてしまうことがあります。その結果、痛みが長引いたり、症状の発見が遅れたりすることもあります。
野球肘の原因は、肘そのものだけにあるとは限りません。股関節・体幹・肩甲骨・肩など、身体のどこかがうまく動かなかったり、うまく連動できなかったりすると、その負担が肘にかかることがあります。だからこそ、痛む肘だけを見るのではなく、投げるときに全身がどう動いているかを見ることが大切です。痛みを繰り返さないためにも、自分の投げ方や身体の動きを見直してみましょう。
SECTION 03|APPROACH
根本改善へのアプローチ|もう一度、思いきり腕を振るために
肘の痛みに対して、ノースローで休んでも、なかなか良くならなかった経験はありませんか。もちろん、痛みが強いときに休むことは大切です。ただ、痛みが和らいだだけでは、投げ方や身体の使い方まで改善されたとは限りません。そのまま投球を再開すると、また同じ痛みを繰り返してしまうことがあります。
当院では、痛みのある肘だけを見るのではなく、股関節・体幹・肩甲骨・肩など、投球に関わる身体全体の動きを確認します。そして、痛みを改善するだけでなく、なぜ肘に負担がかかっているのかを考え、再発を防ぎながら、もう一度思いきり腕を振れる状態を目指します。
フィジカルデザインが大切にしていること
全身の動きから原因を探る
野球肘は、肘だけの問題とは限りません。股関節・体幹・肩甲骨・肩など、身体のどこに動きの制限があるのか、どの部分がうまく連動できていないのかを、理学療法士が一つひとつ確認します。そして、身体の動きが投球動作や肘への負担にどう影響しているのかを見ながら、痛みの原因を身体全体から探っていきます。
投げ方の癖を見つける
投球動作を実際に確認し、投げる動作のどこで肘に負担がかかっているのかを見ていきます。フォームの中にある一人ひとりの「投げ方の癖」を見つけ、肘に負担がかかりにくい身体の使い方を一緒に考えていきます。
炎症のケアと機能改善を同時に進める
まずは痛みや炎症の状態を確認し、患部を落ち着かせることを大切にします。そのうえで、状態に合わせて、股関節・体幹・肩甲骨・肩など、肘への負担を減らすために必要な部分の機能を整えていきます。安静にしている時間も、ただ休むだけの時間にはしません。投球を再開したときに肘へ負担が集中しないよう、できることから少しずつ身体を整えていきます。
競技復帰までを見通して進める
痛みがなくなったら終わりではありません。いつ、どのくらいの投球から再開するのか、どのように練習量を戻していくのかまで考え、一人ひとりの状態に合わせてプログラムを組みます。そして、野球に復帰した後も、同じ痛みを繰り返さないための身体の使い方やセルフケアまでサポートします。
根本改善までの流れ(4段階)
急性期|まずは炎症を落ち着かせる
痛みが強い場合、投球はいったんお休みし、肘への負担をできるだけ減らします。並行して、痛みのない股関節・体幹・肩甲骨など、肘以外の動きを整えていきます。
機能回復期|身体の土台をつくる
肘の動きや筋力を回復させながら、肘への負担につながっていた全身の動きも改善します。投げる動作に耐えられる身体の土台をつくる時期です。
投球再開期|投げ方を整えながら再開する
「痛くない」と「投げていい」は別のことです。短い距離・軽い力から少しずつ投球を再開し、投げる量を段階的に増やします。フォームを確認しながら、肘への負担が抑えられているかをチェックします。
競技完全復帰期|実戦のレベルへ
投球数や強さを少しずつ競技レベルに戻していきます。復帰後も身体の状態をチェックし、同じ痛みを繰り返さないためのケアを続けます。
再発を防ぐために
「痛みが消えた=治った」ではありません。大切なのは、痛みだけでなく、全身の動きや投球フォームまで改善しているかを確認すること。専門家の視点で身体と投球動作をチェックし、無理なく段階的に練習へ戻していくことが、再発予防につながります。
患部を診るだけではなく、投球動作を分析して肘に負担がかかる原因を全身から探り、段階を踏んで競技復帰までサポートする。痛みを一時的に抑えるだけでなく、もう一度安心して野球を続けられる身体をつくることまでが、野球肘の改善だと私は考えています。
FAQ









