野球肩の原因とその対応

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野球肩はどうすれば治るのか 

 

野球肩は練習をしながら改善できる
非常に強い痛みで投球ができないような場合は、炎症が落ち着くまで投球を中止し安静を保つ必要があるかもしれませんが、痛みがあるもののなんとか投球できる場合や、翌日に痛みが治まるような場合の多くは練習をしながら痛みを改善することができます。

野球肩の原因を特定する
野球肩の原因を特定するためには、投球動作の中のどの時に、どこに痛みが出るのかを正確に把握する必要があります。そして痛みが出ている場所になぜストレスがかかるのか股関節、脊柱、骨盤、胸郭、肩甲骨、肩の関節の動きや、全身の安定性や反応をみながら原因を特定していきます。野球肩といってもその原因は1人ひとりが異なり、だれもに共通する「野球肩の治療法」というものはないので、修正しては再確認といった作業を行い試行錯誤していく必要があります。

不適切な対応は痛みが慢性化する
野球肩を治療していくためには必ず原因を特定し、その原因に対し適切な対応をしていく必要があります。色々と治療を試みたい気持ちはわかりますが、原因を特定しないまま不適切な対応を行うと状態が複雑化し、改善まで長期間を要したり、痛みが慢性化する場合が多々あります。

肩だけが悪いのではない
当店では、野球肩を「全身の複数の場所が動きにくくなって肩が頑張らなければならなくなった状態」と捉えています。全身状態から原因を特定していくと「悪いのは肩ではない」ということが分かってきます。そのため、肩だけに時間をかけて治療を行ったとしても満足するような結果が得られない場合が多いです。治療のポイントは、肩以外の複数の原因に気付けるかどうかです。

肩のストレッチだけでは改善が難しい
野球肩の治療で「肩のストレッチを行ってもなかなか痛みが治まらない」と言われる方は非常に多いです。その理由は、他の動きにくい場所を補うために肩が頑張っているからです。ストレッチを行う場合は、全身の動きを把握して肩への負担が軽減するようにストレッチのメニューを組み立てていく必要があります。アイシングなどで炎症を抑えることは重要ですが、根本的に改善するためには、全身状態を把握して痛みの原因を特定しなければなりません。


柔軟性がない方は
全身の柔軟性を一度で改善することは難しいかもしれませんが、股関節・背骨・肩甲骨の柔軟性をしっかりと出すだけでもかなり投球の感覚が変わり楽になると思いますので、ぜひご自分のカラダと向き合ってチャレンジしていただきたいと思います。ストレッチでは自分の得意なところばかりに時間をかけては逆効果です。普段時間をかけて行わない動きにくい苦手な方向に対してストレッチをじっくり行ってください。

改善が難しければ専門家に依頼する
すでに強い痛みが出ている場合、なかなか力が抜けないことや、悪い動きを積み重ねていることもあって改善は容易ではないと思います。これからの選手生命を左右することのないように、野球肩でお困りの場合は、ぜひスポーツ治療の経験が豊富で全身状態を把握することができるスポーツの専門家にご相談されることをおすすめいたします。


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野球肩とは



幅広い選手層でみられる
野球における肩の痛みは、小学生では比較的少ないのですが、中学生・高校生になり練習量や練習時間が増加すると徐々に多くなる傾向があります。野球肩は少年野球の方からプロ野球選手に至るまで幅広い選手層でみられるため、投球技術やコンディションなど様々な原因により生じます。

ピッチャーとキャッチャーに多い
野球肩の治療を目的にご来店くださる方は非常に多く、ポジションでは①ピッチャー、②キャッチャー、③外野手、④内野手の順で多くみられます。また、バッティングピッチャーを行った後に突然痛みが出たと訴えられる場合も少なくありません。

痛みの原因は肩だけではない
野球肩の場合、アイシングやストレッチを行っても思うように改善してこないとがあります。その理由は痛みの原因が肩だけではいからです。投球動作において複合的に使われる
肩甲骨、脊柱、肋骨、股関節、腕、手首など、通常ではあまり意識できていない複数の場所に原因が隠されている場合が多いです。そのため野球肩の治療はスポーツのケガのなかでも難しいと考えられています。さらに野球肩に対応できる治療者も非常に限られているのが現状です。

スポーツ治療の専門家に依頼する
プロ野球選手においても適切な治療者に依頼することができなければ野球肩が改善しないため、痛みを我慢して投球を続けたり、痛み止めの薬や注射を用いて非常に危険な状態のまま投球を続けている選手もいます。高校球児においても監督に痛みがあることを伝えられないまま無理をしている選手がほとんどです。野球肩を改善するためにはその専門性が必要になります。早期に改善を望まれるのであればスポーツ治療の専門家に依頼することをおすすめします。


痛みが強くなれば改善に時間がかかる
投球時や投球後に痛みが出るが、翌日まで痛みが続かないのであれば改善にも時間がかかりません。しかし、すでに強い炎症により投球ができないほどの痛みが出ている場合、全身状態の改善に時間を要する場合もあります。このような場合、試合や練習を続けることが難しくなりますので、肩の違和感や張りといった(カラダからの警告)を自覚されている段階で早めに対応することをお勧めしています。




なぜ肩が痛くなるのか


肩や腕の力でしか投げれなくなっている
結論から申しますと、投球で肩に痛みが出るのは、腕の力でしか投げれなくなっているからです。投球動作は、ご存じの通り下半身の動きから始まり体幹・肩甲骨・腕・手へと動きがつながっていく全身運動になるのですが、股関節や体幹などの動きに制限が生じていると全身がスムーズに動けなくなり、結果的に肩や腕の筋力に頼った投球しかできなくなります。


肩の力で球速の低下を防いでいる
全身がスムーズに動けなくなった場合、ボールを加速させることが難しくなるため球速が低下しやすくなります。そのため、可動域が制限された中で球速の低下を補うためには、筋肉の力に頼ることになります。特に胸や肩、肘の張りや痛みが出てくるのはこのためで、筋肉の力でパフォーマンスの低下を防いでいるのです。


痛みはカラダの異常を知らせる警告
スポーツ選手にとって痛みはなるべく避けたいものですが、痛みはあなたのカラダに生じた異常を知らせる警告の役割があります。痛み止めなどを用いて無理に競技を続けると関節や腱の損傷など致命的なケガを生じる危険性も出てきます。痛みが生じている場合、根本的な原因を改善しカラダの異常を迅速に改善する必要があるのです。




投げすぎと痛みの関係

 

投げ過ぎよりもカラダの問題
野球肩は昔から言われるように「投げすぎが原因」という考え方もありますが、これは数十年前の考え方です。根本的には投げすぎというよりも「全身がスムーズに動けないまま投球を続けたことによって肩へのストレスが増大した」という認識が必要となります。


連投しても痛みが出ない選手もいます
病院などで「投げ過ぎが野球肩の原因です」と説明を受けることも多いと思いますが、カラダの状態が悪ければ数十球投げただけでも野球肩になる可能性があります。しかし、逆に連投をしても肩に痛みを生じない方もいます。そうした方は、投球数が増えても肩に負担がかからない全身状態や投球技術、適切なメンテナンス方法などを持ち合わせているということになります。




野球肩を防ぐポイント


 

カラダの回転運動を妨げない
投球動作はキャッチャー方向への平行運動とカラダの回転運動が組み合わされて行われます。そのため、野球肩を防ぐために最も重要なことは、カラダの回転運動を妨げない柔軟性を獲得することになります。 主に回転運動を行う関節は膝から上の関節になりますが、特に股関節の硬さを自覚されている方は必ず改善しておく必要があります。※平行運動とは、カラダの重心を軸足に載せ、その重心を前方に加速させながら移動することです。


遠心力としなりを活かす
前に振り出した足に加速された重心を伝えると、カラダのしなりと回転力が生まれてきます。股関節や体幹で行われる回転により遠心力が生じることで、「釣り竿」のようにカラダや腕がしなって振り出され、肩・肘・手首・指へとエネルギーが伝わり投球が行われます。この遠心力やしなりが失われると肩や腕に過剰な力が必要となります。


カラダがムチになる感覚を得る
全身の回転動作により遠心力やしなりが効率的に使えてくると、腕が自然とムチのように振られてきます。そうすれば過剰な力に頼ることなく、鋭く伸びのあるボールが投げれるようになってきます。腕の力が抜けず野球肩を繰り返してしまう方はこのような感覚を得られるようなコンディション調整を行い投球練習を行う必要があります。


本来はそれほど腕の力は必要ない
足・股関節・体幹・肩甲骨・肩・腕・手・指といった全身の連動した動きが行われていれば、投球を行うのにそれほど力を必要としません。力だけに頼らない投球技術を得ることができれば、あなたのパフォーマンスが向上すると共に、投球による痛みやケガを防ぐことになります。

バッティングにも共通するメカニズム
投球技術は、投手だけが必要なものではなく、誰もが持ち合わせなければならない技術になります。投球動作の一連の回転運動のメカニズムはバッティングにも共通するメカニズムだからです。大谷翔平選手が投球、バッティングともに優れているのはこのような理由があるのです。しかし、私はダルビッシュと筋トレを行うようになって良いものが失われたように思えますが。。。追伸:その後やはり肘を故障され手術を行われたのですね。


フィジカルデザインは、プロスポーツ選手と研究を続けているノウハウが豊富にあります。また、貴重な練習時間などに影響しないよう夜間営業しておりますので、ぜひご検討くださいますようよろしくお願いいたします。