足首の捻挫とその対応(前距腓靭帯損傷)

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足首の捻挫(前距腓靭帯損損傷)

 
捻挫の70%以上が足首
スポーツで捻挫をしたといえば「足首をひねった」と思われるほど、スポーツにおける足首の捻挫は非常に多くみられます。実に全体の約70%以上が足首の捻挫になります。

靭帯が部分的に損傷している
一般的に捻挫といえば、関節をひねったので痛みが出ると思われることが多いと思いますが、実際は関節をひねっただけではなく、関節を安定させている靭帯が部分的に損傷した状態になっています。 

スポーツで受傷することが多い
足首の捻挫は、歩いている途中に道路のわだちや、段差などで受傷することもありますが、圧倒的にスポーツでの受傷が多くみられます。

前距腓靭帯を損傷することが多い
スポーツの種目では、バスケットボール、バレーボール、サッカー、テニスなどの種目で多くみられ、その90%以上が足首を内側にひねる捻挫です。そのため、足首の外側にある前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)、踵腓靭帯(しょうひじんたい)を損傷することが多くなります。

捻挫の正式な病名は「靭帯損傷」
捻挫するのは足が着地する場面が最も多く、その時に体重などの負荷が加わる力や方向などによって、靭帯と軟骨や筋肉を同時に傷める場合もあります。損傷した靭帯の場所は押さえると痛みが出るので確認できます。捻挫の正式な病名は損傷した靭帯の名前を入れた「〇〇靭帯損傷」となります(例:前距腓靭帯損傷)。

靭帯の修復にはやや時間がかかる
靭帯は筋肉と異なり血行が豊富ではないため、その治癒には時間がかかります。中程度のものでも完全に修復するのに6週間かかるといわれます。単にひねっただけだと軽く考え治療を怠ると、痛みや腫れが続いたり、関節の不安定感などを残し競技復帰が遅れることがあります。また、頻繁に足首の捻挫を繰り返すことで、関節の骨が変形することもあるので原因にしっかりと対処することが必要です。

 

 

 

足の関節機能

 

足首は複雑な動きができる
足首の関節は、主につま先を「上げたり」「下げたり」する関節ですが、足を構成している多くの骨(関節)により、三次元の複雑な動きができるようになっています。

つま先を下げた時の動き
「つま先を下げる」と足の関節は遊びができるため、自由な動きができるようになります。特に内側には大きく動かせますが、最終的には靭帯がその動きを止めます。そのため、つま先を下げた状態で足首を捻挫すると、靭帯の損傷を伴いやすいことを意味します。

つま先を挙げた時の動き
「つま先を上げる」と足首の関節の遊びは少なくなるため、足首の関節は自由に動かしにくくなります。つま先を上げるほど関節の遊びが少なくなり、関節の骨が動きを制限することになります。そのため、つま先を上げた状態で足首を捻挫すると骨や軟骨の損傷が生じやすくなります。 


損傷しやすいのが前距腓靭帯
足首の外側にある靭帯のうち最も損傷を受けやすいのが前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)です。 体の重心が後方や外側に移った場合、足首を内側にひねりやすくなるのですが、その内側への動きを最終的に止める役割をしているのが前距腓靭帯です。そのため足首の捻挫において最も損傷を受けやすい靭帯になります。

 

 

 

靭帯損傷の重症度の分類

 

Ⅰ度:靭帯線維の小さな損傷
腫れも少なく、痛みも軽く普通に歩ける 

Ⅱ度:靭帯の部分的な断裂
腫れや内出血がみられる、関節の腫れにより痛みがあり歩くのが難しい

Ⅲ度:靭帯の完全な断裂(手術の検討も必要)
足首がグラグラで力が入らない、非常に強い腫れと痛みで歩けない

 

 

 

損傷した場合の対処法

 

再び足をひねるのは避ける
捻挫をしてしまったら修復途中で再び足首をひねることは絶対に避けなければなりません。靭帯が再び損傷し腫れが増すなどして回復する期間が延びてしまうからです。

靭帯にストレスをかけない
痛みが出るかどうか確認したいこともあるかもしれませんが靭帯へのストレスは炎症を持続させ、腫れが長引きその治癒を遅らせることになります。
正座も足首を内側にひねることになるため、痛みの確認のためにも行ってはいけません。痛みを確認する場合、指先でやさしく圧迫して確認すると良いです。痛みが軽減していれば順調です。

最近はギプス固定を行わない
足首捻挫の初期の治療では、損傷した靭帯の修復を妨害しないことが最も重要です。そのため治療としてサポーター、テーピング、ギプス固定などを処方されることがあります。しかし、最近の研究では靭帯や腱などの修復過程において、通常の関節の動きが循環を促すため、関節の動きを保つことが治癒を促進させると確認されているため、サポーターで対応することが多いです。

関節の動きを保ち原因に対処する
靭帯損傷の治療では損傷した靭帯を保護しながら、痛みや腫れといった炎症が強くならない範囲で関節の動きや筋肉の反応を早期に獲得することが重要になります。また、ねんざを繰り返すことが多い方は、足首をひねってしまう原因が全身に隠されていることも多いため、カラダの崩れやバランス反応などを確認し、ねんざを予防していくことが必要となります。 

 

 

 

炎症を抑える

 

炎症をできるだけ抑える
炎症による「はれ」を抑制することは、靭帯の修復を早め、痛みを軽減させることになります。また、「はれ」が長引くと、関節周囲の癒着などにより、関節が動きにくくなるため、受傷と同時に炎症の軽減を試みることは重要です。


RICE処置
足首の捻挫が起きてしまった場合は、24時間~48時間の間は腫れなどの炎症を最小限に抑えるためにRICE処置を行います。
また、リハビリとして関節運動などを行った後にも、足首に触れて熱があるようでしたら炎症を抑えるためにRICE処置を継続していきましょう。

RICE処置

1.安静(幹部を不必要に動かさない)
2.アイシング・氷を用いて冷却(1回約20分)
3.患部を圧迫(圧迫し腫れるのを防ぐ)
4.患部をやや挙上しておく(腫れるのを防ぐ)

 

 

 

足の捻挫、前距腓靭帯損傷を予防するために


足の機能を再獲得していく
痛みが軽減し積極的に動かしていける時期には、足の機能を再獲得するため関節の適切な動きを出したり、筋肉の反応を促していく軽度のトレーニングを行っていきます。


捻挫を繰り返してしまう原因
病院で捻挫後のリハビリやトレーニングを行ったにもかかわらず「また足首の捻挫をするのはクセなのですか?」という訴えが多々あります。結論から申しますと、捻挫を繰り返してしまうのは「捻挫のクセ」があるのではなく、特に股関節や体幹による重心コントロールが適切に行われていないからです。


例:右足の捻挫を繰り返す場合
右足の捻挫を繰り返す場合、上半身の重心が後方で、さらに左右どちらかに偏っています。その多くが左側に偏っている可能性が考えられます。重心が左右のどちらかに移動しすぎている場合、片足になると常に右足の小指側に体重がかかってしまうため、スポーツなど激しい動きの中でバランスを崩した時に捻挫を引き起こしやすくなります。


上半身が足に影響を与えている
体幹や骨盤を含めた上半身の姿勢変化はカラダの重心位置を移動させるため、足関節にまで大きな影響を与えることは一般的にあまり知られていません。また、知識的には知っていても体幹の構造が非常に複雑なため、経験豊富な治療の専門家でない限りなかなか手が出せないのが現状です。


ケガの予防をするためには全身状態を確認する
スポーツ選手が捻挫を繰り返すようでは結果を出すどころではありません。再発を予防することや、にさらにパフォーマンスを上げていくためには、必ず股関節や体幹を含めた全身的なコンディションの調整が必要となってきます。


運動が行えない安静期間に全身を整える
捻挫の初期で足首の安静が必要な時には、全身状態を積極的に改善していくことができます。股関節や脊柱の柔軟性やインナーマッスルによる姿勢制御を促していくのです。これらは、ケガをした直後から積極的に行うことができます。足首をケガしたからといって完全な安静を保っていればさらに治療期間が延びたり、全身の問題を見逃してしまい今後に問題が生じてしまう可能性が出てきます。


早期の改善を望まれるなら専門家に依頼
足首の捻挫においても、運悪く足首を単純に捻っただけではなく、その原因が全身に隠されています。捻挫を再発してしまう場合や、捻挫後の痛みなどにお困りであれば、ぜひ全身を把握して改善することができるスポーツ治療の専門家にご相談されることをおすすめいたします。 


フィジカルデザインは、プロスポーツ選手と研究を続けているノウハウが豊富にあります。また、貴重な練習時間などに影響しないよう夜間営業しておりますので、ぜひご検討くださいますようよろしくお願いいたします。
 

 

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