スポーツに必要なパワー
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スポーツ選手に必要なパワーとは
私たちはパワーという言葉を下記のように使うことがあると思いますが、多くの方が「パワー」と「力」を同じような意味を用いていることが少なくありません。しかしスポーツの場面では正しく意味を理解したほうがトレーニングなどに活かせる可能性があります。
言葉の例
● 「あの選手はパワーがある」
● 「パワーがみなぎっている」
● 「パワーアップを試みる」
このように「パワー」と表現してあるにもかかわらず「力がある」と勘違いしてしまうことがあると思います。しかし、本来の「パワー」という言葉は、単純に力のことを意味していません。
本来のパワーの意味
「パワー」というのは、物理学用語で一定時間にどれくらいの仕事ができるかを意味します。
パワー = 力 × スピード
例えば、100キロのバーベルをかかえて1メートルの位置へ立ち上がる時、より短時間で挙上した選手はパワーがあるということになります。同じ体重で100m走が速い選手は遅い選手よりもパワーがあると言えます。パワーを向上させるためには力またはスピードの不足している部分を向上させる必要があるのです。そのように考えるとコンディションの調整やトレーニング内容も異なってきます。
あなたに必要なものは何か?
あなたが競技やトレーニングで必要なのは、「力」でしょうか、「パワー」あるいは、「スピード」でしょうか?多くのスポーツ競技は、最大筋力を必要とするものは少なく、素早い動きを必要とするものがほとんどです。そのため、「力」だけでなく「スピード」の要素も重要になってくるのです。
● スピードの向上
最大筋力の30%以下といった軽度の負荷でスピードが最大になります。筋力を発揮しようとすると負荷が必要となりスピードが犠牲になります。カラダの柔軟性が低下しても無駄な筋力が必要となりスピードが犠牲になります。
● パワーの向上
最大筋力の30%~50%の中程度の負荷でパワーが最大になります。体重コントロールが不十分になると負荷がかかりにくく筋力が発揮されないためパワーが低下します。体幹の安定がなければ筋力が発揮しにくいためパワーが低下します。パワーを向上させるためには適度な負荷でスピードを犠牲にしないことが重要となります。
● 力の向上
最大筋力の50%~100%といった高度の負荷で力が最大になります。筋力を発揮するためには負荷を高める必要があります。負荷を高めると素早く動けないためスピードが低下します。力を向上させるトレーニングの後にはスピードトレーニングやコンディションの調整も必要となります。
筋力や、有酸素能力を向上させていくにも、その中でどのような能力を向上させたいかにより、上記のようなポイントを押さえてプログラムを計画することが重要となります。