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2026-08-28 00:24:00

体幹トレーニングをしても腰痛や疲れやすさが変わらないのはなぜ?

体幹トレーニングやピラティスを頑張っているのに、腰痛や疲れやすさが変わらない。そう感じたことはありませんか。

体幹・腹圧のコントロールは、身体機能の中でも土台となる部分です。ここが整わないまま部分的なトレーニングを重ねても、競技力の向上にはつながりにくいと考えられます。このブログでは、腹圧がうまく働かないときに起こりやすい不調と、その背景にある「一貫した専門性」の重要性について解説します。

PATTERN

腹圧が働かないと、なぜ疲れや腰痛につながるのか

腹圧(体幹を内側から安定させる力)がうまく働かない場合、体幹そのものが不安定な状態になります。すると身体は、本来使うべき部位の代わりに、腕や脚といった四肢の筋肉を使って姿勢を保とうとします。

この代償動作が続くと、四肢の筋肉には常に余分な負荷がかかり続けることになります。硬さが抜けにくくなったり、疲労が蓄積しやすくなったりするのは、この代償の積み重ねが一因と考えられます。

さらに、体幹の不安定さは腰椎(腰の骨)にも影響します。本来、腹圧によって支えられるはずの負荷が腰椎に集中しやすくなり、腰痛につながるケースも少なくありません。四肢の硬さ、疲労感、腰痛は、それぞれ別の問題のように見えて、実は腹圧というひとつの土台の不安定さから波及している場合が多いのです。

MISUNDERSTANDING

「腹圧を入れる」の中身は、指導者の知識によって違う

興味深いことに、「腹圧を入れる」という同じ言葉を使っていても、その中身は指導者の知識によって大きく異なる場合があります。

たとえば、腹圧を「体幹を硬く締めること」として指導されるケースがあります。この場合、実際に起きているのは腹直筋(お腹の前面の筋肉)の過緊張であり、本来の腹圧コントロールとは別のものになってしまいます。

その結果、骨盤後傾(骨盤が後ろに傾いた状態)や腰椎の前弯(腰の骨の自然なカーブ)が修正されないまま残り、大殿筋(お尻の筋肉)が働きにくい状態が固定化されてしまうことがあります。腹圧という言葉は同じでも、目指している身体の状態がまったく異なれば、当然結果も変わってきます。

CONSISTENCY

一人の職人が仕上げるように、身体づくりにも一貫した視点が必要

絵画や陶芸の作品は、一人の作家が構想から仕上げまで一貫して手がけるからこそ、意図が途切れることなく形になります。レーシングカーも同様で、整備・チューニング・仕上げをそれぞれ異なる方針を持つ担当者がばらばらに手がければ、車としての完成度はかえって下がってしまいます。

身体づくりにも、同じことが言えると考えられます。トレーニングジム、ピラティス、整体など、複数の場所で異なる方針の指導を同時に受けると、身体には矛盾したメッセージが積み重なっていきます。「あちらでは体幹を締めるように、こちらでは緩めるように」といった相反する指示が交錯すれば、身体はどちらを基準にすればよいか分からなくなってしまうのです。

RECALIBRATION

「できている感覚」と実際の身体の使い方がずれてしまう理由

腹圧コントロールの再学習において、最も難しいのがこの部分です。当院でのアプローチにより、立位や座位での不安定感が軽減されても、大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の緊張が根強く残り、腹圧や大殿筋が使いにくい状態が続くケースがあります。

このとき起きているのは、本人の「腹圧が入っている」という主観的な感覚と、実際には大腿四頭筋や体幹表層の力みで代償しているという客観的な状態との間のズレです。

このズレを修正するには、身体が「これが正しい状態だ」と判断できる基準(物差し)を持って向き合う必要があると考えられます。毎回異なる指導方針に触れていると、身体(神経系)はこの基準を確定できないまま、常に新しい情報で上書きされ続けてしまいます。「いつもと違うことをやっている」という体感だけが残り、実際の感覚のズレは修正されないまま長期化してしまう、というのはこうした理由によるものと考えられます。

なお、この基準がいったん身体の中で定まったあとであれば、多様なトレーニングや複数の視点に触れることは、運動学習にとってむしろプラスに働くと考えられています。重要なのは、基準が定まる前の段階で異なる方針が混在しないことです。土台が整ってから応用としての幅を広げていく。この順序を守ることが、遠回りのようで最も確実な近道になると考えられます。

SUMMARY

まとめ|腹圧の感覚を取り戻すために大切なこと

今日からできることは3つです。

01

腹圧の機能不全は全身に波及します。四肢の硬さ・疲労・腰痛は、腹圧という土台の不安定さから波及している場合が多くあります。

02

「腹圧」の中身は指導者の知識によって異なります。同じ言葉を使っていても、目指す身体の状態が違えば結果も変わってきます。

03

感覚の再学習には一貫した基準が必要です。複数の異なる方針を同時に受けていると、身体は「正しい状態」の基準を確定できません。基準が定まったあとは、多様な刺激もプラスに働きます。

一度ご相談いただくだけで、原因が明確になります

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