スポーツによる膝の痛みとその対応

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スポーツによる膝の痛み

 

スポーツにおける膝の痛みは、「走る」「ダッシュ」「ジャンプ」などが含まれる競技で多く、
スポーツ種目では、陸上、バスケットボール、サッカー、テニスなどで多発します。
また野球部においても冬場にダッシュなど走る練習を多く取り入れた場合にもみられます。

痛みの原因により痛みの出る場所が異なってきますが、スポーツで代表される膝の痛みは
「ジャンパー膝」「オズグッドシュラッター病」「ランナー膝」「膝蓋(ひつがい)靭帯炎」
「腸脛(ちょうけい)靭帯炎」「鷹足(がそく)」という病名が多くみられます。

また、相手との衝突などにより非常に強い力が瞬時に膝に加わることによって
「内・外側副靭帯損傷」「前・後十字靭帯損傷」「半月板損傷」が生じてきます。
これはスポーツ選手にとって致命的で、重症であれば手術が必要となったり

その後のリハビリ期間にも時間がかかります。

靭帯のケガは筋肉と異なり血行が乏しいため、軽度な損傷と思われても、
その修復には数週間といった時間がかかります。
靭帯の状態にもよりますが、膝の「ぐらつき」によりスポーツ活動が困難な場合、
手術を選択しなければならない場合もあります。



スポーツによる膝のケガの分類



 1.相手の選手と衝突し膝を捻ったなど突然のケガ (修復に時間を要す)

    骨折、前十字靭帯損傷、側副靭帯損傷、半月板損傷、アキレス腱断裂

 

 2.膝関節が適切に機能しなくなったことによる痛み (コンディションの悪化が原因)

    ジャンパー膝、オズグット、肉離れ、膝蓋腱炎、腸脛靭帯炎、アキレス腱炎



膝関節の特徴



膝の関節は、ちょうど脚の中間に位置する関節で、関節の中でも一番大きな関節になります。
他の動物と異なり、直立歩行を行う人間の膝には下記のような特徴があります。

 膝関節の特徴 

 1.通常でも膝への圧力は荷重される関節の中で最も高く
   膝関節への圧力は体重の平均
7.1倍になる。股関節は5.4倍、足関節は5.2

 

 2.膝は太ももの「大腿骨」、すねの「脛骨」という長い骨で構成されているため 

   わずかに重心が後方に移動するだけでも膝のストレスが容易に高まる

 

 3.カラダの重心は膝より上で骨盤のあたりにあるため 

   片足立ち側の膝よりも重心が遠くに位置すると膝へのストレスが容易に高まる

 

 4.重心が左あるいは右へ移動した場合、膝を内側・外側に向けようとするストレスが加わる

     重心が前あるいは後に移動した場合、膝を伸ばそう・曲げようとするストレスが加わる

 

 5.関節の形状そのものは関節の安定を提供していないため
   複数の靭帯が膝を安定させる必要がある

 

 6.膝は主に曲げ伸ばしの動きが主体であるため

   捻りなどの強い動きが加わると靭帯は損傷しやすい

 

 7.膝の関節は大腿骨と脛骨が「転がり」「滑り」「回旋」といった動きが
   複合的に伴うことで大きな動きを実現する



膝の痛みの原因



スポーツ種目の多くは「走る」「ジャンプ」「ストップ」といった動を繰り返し行う必要があるため
膝に痛みがあれば本来のパフォーマンスを発揮しにくくなります。

長期にわたり炎症による痛みが治まらない場合は
一時的にスポーツを中止しなければならない場合もあるかと思います。

しかし、スポーツを中止して炎症が治まっても、
膝へのストレスを高めている原因が取り除かれていなければ
競技を再開しても痛みが再発することが多く、
痛みの悩みを抱えたまま競技を続けている選手も少なくありません。

確かに、靭帯損傷や半月板損傷など、手術を要するものについては手術方法や手術器具、
装具、リハビリテーションなど医学の発展により良好な結果が得られています。
 

しかし、一般的に多くみられる手術を必要としないスポーツの痛みは、現代においても
「使い過ぎが原因である」と単純に考えている治療者がほとんどを占めているため、
「どういうメカニズムで痛みが発生したのか」という根本的な原因については注目されていません。

そのため痛みの対応は非常に曖昧なものとなってしまうため、
試行錯誤を繰り返しても、痛みが思うように改善しないということになるのです。

スポーツによって痛みが出ている場合、痛みが出ている場所だけに注目しがちですが、
全身の状態を詳細に確認していくと非常に複雑な状態となっていることが多くみられます。

通常はほとんど自覚することはありませんが、生活習慣や練習、トレーニングなど様々な要因により
痛みが出る以前に、カラダは重力に対するコントロールが適切にできなくなっており、
どうにかバランスをとろうと姿勢を崩したまま複数の場所で過剰な緊張をつくっています。

このような過剰な緊張は姿勢を保つために使われているため力が抜けません。
結果的に、スムーズな動きが行えないのと同時に、組織に対するストレスを非常に高めており、
運動を行うことでさらに危険な状態にまでストレスが加わってしまいます。

このような危険なストレスが腱、靭帯、筋肉、筋膜といった組織に持続的に加わると
カラダは、組織の損傷を防ぐために痛みを出して警告を与えます。

スポーツによって膝の痛みが出ている多くの方は、体幹や骨盤のポジションが崩れており、
重力に対して、効率的な身体の使い方ができないままスポーツを行い
膝に非常に大きなストレスをかけ続けているという所に痛みの原因があります。



膝の痛みの改善方法



スポーツによる膝の痛みを改善するために、多くの方がアイシングやストレッチ
あるいはマッサージなど試みられるとおもいますが、
やはり膝だけに注目していたのでは思うように改善が得られないことが多いと思います。
 

それでは、なぜ色々と試行錯誤してみても痛みが思うように改善していかないのでしょうか?
多くの方が、膝はジャンプや走る動作などによって酷使されれば「痛みが出るのは当然だ」
とお考えだと思いますが、健全なカラダであれば、膝はむしろ補助的な役割のため、
股関節がしっかりと機能していれば大きな負担がかかることはありません。

 
基本的に膝の重要な役割は、体幹や上半身を支え活動時の衝撃を吸収することにあります。
そのため、膝は体幹や上半身がどのような位置にあるか、
片足で立った時にどのような姿勢変化になるかによって非常に大きな影響を受けるのです。

要するに、膝の痛みが出ている場合、むしろ膝よりも上に位置している
体幹を含む上半身が適切に機能していないということが言えるのです。
多くの方が膝周囲の治療に力を注いでいるのですが
膝だけの治療を行っても一向に改善が得られないのはこのためです。

膝は、強く捻るなど突発的なアクシデントなどがない限り、
膝だけが急に悪くなることはないと考えています。


しかし、膝よりも上に位置する、股関節、骨盤、体幹、上半身の状態を
詳細に確認し調整していくことは容易ではありません。
また安易に手を加えると状態が複雑化し改善を阻害することもあります。

 

このようなこともあり、膝の痛みを短期間で改善するためには、
全身を把握することができるスポーツ治療の専門家にご相談されることをお勧めしています。

 

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